アメリカでの銃乱射事件が多発している。 先月はバージニア州バージニア・ビーチの市庁舎で銃乱射事件が発生し、12人が死亡、4人が負傷した。 2019年の銃乱射事件は1日1件起きており、銃規制の声は日増しに高まっている。特にアメリカのIT業界は銃規制賛成派が占めており、自社サービスから銃の排除を進めている。私としても銃規制は賛成なのだが、サバゲー、エアガン業界に影響しかねない事態なのである。
Facebookはサバゲーのコミュニティを閉鎖
今年3月にニュージーランド南部のクライストチャーチで51人が犠牲になった銃乱射事件では、犯行の様子がフェイスブックでライブ配信され、世界に拡散して衝撃を与えた。Facebookは2018年より、銃関連のコミュニティグループに対して閉鎖するなど規制を設けている、しかし、それは実銃だけには収まらず海外のエアソフトコミュニティにも影響が及び Pew Pew Airsoft(1.9万人)、Airsoft Addicts UK(1.6万人)という2つの巨大コミュニティグループを相次いで閉鎖している。運営側での判断や他ユーザーからの通報によって削除されているのだが、その他大勢の人たちにとっては、それが銃愛好家かサバゲーマーかの区別はつきにくいだろう。更にクライストチャーチの一件もあり、今後、より規制は強くなるだろう。
プロフィールに銃画像の掲載禁止
アメリカのオンラインデートサービスを手掛けるBumble社がユーザーが掲載するプロフィール写真を含め掲載される写真に銃が映り込んだものを掲載することを全面的に禁止した。これは2018年にフロリダ州ブロワード郡パークランドのマージョリー・ストーンマン・ダグラス高等学校で発生した銃乱射事件で17人の生徒、教員が死亡したことに端を発する。銃による荒廃は会社の価値観にそぐわないとを示している。3000万人のユーザーを抱える同サービスは銃愛好者を排除する訳ではないとしている。軍服や法執行機関の制服の掲載は問題ないとしている。
銃の絵文字は使えない
アップルのiPhone、グーグルのAndroid、マイクロソフトのWindows、Twitter、Facebookでは現在、銃の絵文字は全て水鉄砲に置き換えれている。
今後さらにネット上のコンテンツは強化される
インターネット上での銃や暴力的で過激なコンテンツの対策が進む中、テロリストや過激派によるネット利用したPRの撲滅など、より強力な対策の必要性を訴え、今年の5月にパリで開かれた国際会議がではFacebookやグーグル、マイクロソフト、TwitterなどIT大手8社に加えてEUを含む17の国・地域が、ネット上のコンテンツ規制を強化する拘束力のない合意文書「クライストチャーチ・コール」に署名した。 今後より、強力な対策が講じられるであろう。
銃規制には賛成だが、サバゲーは大丈夫なのか
銃規規制や、ネット上での暴力的なコンテンツの排除は大いに賛成だが、サバゲーへの影響は避けられないだろう。Facebookでは実際に影響が起きている。Bambleも「持っているのはエアガンです」だからといって掲載は許されないだろう。写真で実銃かどうかの判断はできないし、論点はそこではなく、エアガンやモデルガンも対象であろう。このBamble施策にTwitter、Facebookも十分、賛同する可能性は考えられる。そうなるとどうだろう、サバゲーマーの皆さんが掲載していたアイコンや写真がある日突然削除されたり、アカウントが凍結されるかもしれない。動画にしてもFPS視点のサバゲー動画や、エアガンの説明動画もダメになるかもしれない。youtubeでは銃の改造動画をすでに禁止、排除しているが、エアガンのカスタム動画は大丈夫なのか?という疑問はある。そもそも、一般の人にその違いは分らないだろう。マイノリティであるサバゲーがこの波に一緒に飲まれてしまわないか心配だ。
引用
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/05/post-12153.php
https://airsoftnation.co.uk/facebookin2019/
https://www.fastcompany.com/40540014/bumble-is-banning-pictures-with-guns-from-user-profiles?cid=search