Flecktarn(フレックターン)|ドイツ連邦軍の迷彩は自衛隊も参考に

Flecktarn(フレックターン)|ドイツ連邦軍の迷彩は自衛隊も参考に
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世界の迷彩パターンの第7弾はドイツ生まれのヨーロッパを代表する迷彩パターンFlecktarn(フレックターン)について紹介します。

Flecktarnとは

ドイツのMarquardt&Schulz(M&S)社が1976年にデザイン・設計した迷彩パターンになります。Flecktarnという名前は、ドイツ語のFleck(スポット、しみ、パッチ、またはパターン)とTarnung(カモフラージュ)が組み合わさって作られた複合語になります。
それまでのオリーブグレーのモールスキンに代わる新しい戦闘服として M&Sはいくつかのパターンを作成し、西ドイツ連邦軍がテストしました。テストは思いのほか長く続き、1980年代の間には決まらずモールスキンを着用し続けます。最終的に「フレックターンB」という名前のパターンが選択され、1990年に東西ドイツが統一された時にようやく導入が開始されます。ドイツ連邦軍の陸海空軍が戦闘服の迷彩として採用したのを始め、デンマークやポーランド、オーストリアなどドイツと自然環境が近い隣国の軍も採用します。日本の自衛隊迷彩の迷彩服2型・3型はフレックターンをベースに日本向けに改良したといわれています。またコピー品も数多く出回り、ヨーロッパ以外の広い地域で採用されています。

Flecktarn迷彩の特徴

フレックターンのカラーは3~6色からなり、基本は5色のパターンなります。濃緑と薄緑と緑に黒と赤茶色または茶色とカーキで構成されます。フレックターンの特徴的なむらのある配置は、人間の目にディザリング(ノイズ)効果を生み出します。これは、ピクセルなどのデジタル迷彩パターンと同じような異なる色の間の境界を取り除く効果を生み出し輪郭をぼやかします。フレックターンの基本パターンはヨーロッパの温帯森林地帯に適した設計になっており、北米や日本といった北東アジアの森林地帯にも適した迷彩といえます。フレックターンには2つの主要な迷彩パターンがあります。基本迷彩パターンは、ドイツの森林に完璧にブレンドされ、2004年に設計されたトロペンターン(トロピカルカモフラージュ)パターンは、主に中東に任務する部隊向けに作られ、砂漠など乾燥した地域の環境に適しています。 他の国々も自分たちの地形に合わせて独自の改良を行っています。

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