映画などで特殊部隊がレーザーを照射しながら敵を射撃する姿に憧れレーザーサイトを使ってみたい方は多くいると思います。しかし、ほとんどのサバゲーフィールドでレーザーサイトはレギュレーションで禁止されています。朝のブリーフィングでフィールドから禁止の旨は伝えられますが、その理由については特に説明は受けたことはないと思います。なぜ、レーザーサイトは使えないのでしょう。その理由を説明します。
レザーサイトとは?
レーザーサイトは直進するレーザー光線を発する機器になります。銃器の銃身や他の兵器システムに取り付け、標的にレーザーを当てることで照準の捕捉ツール 、照準補助デバイスして使用されています。これらは小さな可視光レーザー、いわゆるレーザービームを照射し、レーザーは拡散されず、長距離でもスポットとして敵を捉えます。レーザーが標的に照射されているという事は銃口が敵を捉えていることになります。(ただし、弾丸の落下、風の影響、銃の射程は考慮しません)。レーザーの光の色は主にレッドかグリーンが使用されます。グリーンはより明るい条件でもレーザーが視認できるので、最近ではグリーンが主流になっています。夜間などは肉眼では確認できない暗視装置で検出可能な赤外線を使用します。
サバゲーでのレーザーサイトとして人気なのはアメリカ軍の特殊部隊向けに作られた照準補助デバイス「AN/PEQ」になります。
レーザーの危険性
レーザービームを直接目に受けると、一瞬視力が奪われたり、網膜が炎症し、視力の低下、最悪失明するなど目に障害を残す恐れがあります。その為、国内ではレーザー製品には日本工業規格(JIS)で以下の4つのクラスが定められています。
クラス1
100秒間瞬きせずに直視しても問題無いとされるレベル。レーザーポインターや玩具用に使用されるクラス。
クラス2
0.25秒間未満の直視は問題無いとされるレベル。主にプレゼンテーション用のレーザーポインタに使用されるクラス。
クラス3
工業用レベルになり、光学ドライブのレーザーに使用されるクラス。直視は避けなければいけないレベル。
クラス4
レーザーショーなどに使用されるレベル。直視はもちろん、反射でも目に悪影響を与え、皮膚はやけどする。
一般向けのレーザー製品に使用されるのがレベル1、レベル2になります。レベル3、レベル4は工業、事業向けになります。
国内で売られているレーザーサイトはJIS規格ではない
国内で売られているサバゲー、エアガン用のレーザーサイトの多くは輸入品になります。つまり国内規格であるJISの規格に適合していません。販売されているレーザーサイトを見てもJISマークやクラスの記載はありません。国内製品であるレーザーポインターにはJIS、クラスの記載があります。つまり、売られているレーザーサイトのはクラスが分からないのです。もしかしたら、レベル3かもしれません。レベル1、レベル2は目標までの軌跡は通常の大気中では全く見えません。実際のレーザーサイトは軌跡が見えており、レベル3の可能性が大いにあります。 そのようなレーザーサイトをサバゲー中に照射することは危険であり、せっかくゴーグルでBB弾から目を保護してもレーザーによって目を損傷してしまうかもしれません。
JIS規格にのっとっていないレーザーサイトの購入はおすすめしません。過去にはレベル2を超えるレーザーポインターを発売した事業者が逮捕されたケースがあります。
国内のレーザーポインターなら大丈夫なの?
レーザーポインターも、人の目に照射してはいけません。前述で記載したようにクラス2で0.25秒以上直視すると目に障害を起こす可能性があります。実際にレーザーポインターの照射を受けて視力下がるなどの事故は過去に起きています。しかし、人は基本的に強力な光を浴びると目を背けるので0.25秒以上凝視することは少ないです。
何のためにレザーサイトをサバゲーで装着する
使用できないのレーザーサイトを装着している人を見かけることがあると思います。使用できないのなぜ装着するのでしょうか。
ライト機能を使う
レーザーサイトによってはレーザー以外にもライト機能も付いています。ライトとしてナイトゲームなどで使用します。その際は間違ってレーザーを照射しないようにくれぐれも注意してください。
形だけ
実際の特殊部隊の銃装備を再現する上ではレーザーサイトは重要です。
シューティングで楽しむ
シューティングレンジなど、人の居ないところで的に向けて照射しながら射撃しながら雰囲気だけを楽しむ。
レプリカとして装着する
東京マルイなど複数メーカーからバッテリーケースとして使用可能なアクセサリーパーツとして販売されています。「AN/PEQ-16」のフォルムをリアルに再現したパーツにはミニSバッテリー用の外付けケースとしてご使用いただけます。 レーザー機能はありません。
東京マルイ No.156 AN/PEQ-16バッテリーケース ブラック
人には絶対向けない
ここまで述べたように、レーザーは目に一生の障害を残す危険性があるため、仲間うちやふざけて、レーザーサイトを人に照射することは絶対にやめましょう。レーザーサイトの装着は雰囲気や個人的なシューティングだけで楽しむようにしてください。