エアガンにスコープやドットサイト・ダットサイトといった光学機器・照準器(サイト)を装着している人は多いと思う。これらは標的を的確に捕捉する上で有効なツールだ。しかし、これらの照準器は実は意外と種類が多い。特に最初の頃は知識もなく、使い方も分からず、ミスマッチが起こりやすい。エアガンに使えるサイトの種類について紹介する。
照準器・アイアンサイト (Iron sight)
アイアン(鉄)という意味になるが、エアガン・銃本体に最初から付いている簡易的な照準器になる。
オープンサイト(Open sight)
主にハンドガン・拳銃やショットガンのスライド上部に付いている凹凸のサイトのことを指す。銃口部分の凸をフロントサイト、スライド後方の凹をリアサイトという。前と後ろの凹凸を揃えて標的を狙う。
ピープサイト(Peep sight)
主に小銃・アサルトライフルに付いているサイトになり、リアサイトに小さなが穴が空いた器具が装着されている。この穴を覗き込む形で標的を捉え狙う。穴が小さいので狙いを定めるのに慣れないと時間がかかる。近距離には向いていない。照準(サイティング)するのに敵との距離がある中距離、遠距離向けのサイトになる。左右上下の位置調整できるアジャスターが付いている物が多い。
ゴーストリングサイト(Ghost ring sight)
ピープサイトよりも穴が大きく、サイティングがしやすい。精密射撃より、サイティングのスピードを重視した近接戦闘(CQB)銃器むけの照準器になり、MP5やMP7といったSMG・PDWなどに標準装備されていることが多い。アサルトライフルやSMGの場合フロントサイト、ショットガンやハンドガンの場合はリアサイトに装着されているケースが多い。
光学照準器・オプティカルサイト
アイアンサイトとは違い、レンズといった光学と電子機器を用いた照準器になり、現在の銃撃戦では必要不可欠な装備になる。小銃・アサルトライフルでは備え付けのアイアンサイトよりもこれらを追加装備するのが一般的になっている。
テレスコピックサイト (Telescopic sight)
数倍から数十倍のズーム機能を持ったスコープになり、スナイパーライフルなどで使用されるスコープを想像してもらえると分かりやすいと思う。スコープを除いた時に見えるレティクルといわれる十字やT字の線で標的に狙いを定める。倍率は2倍から数十倍まで変更可能なものがある。スコープを通して肉眼では確認しずらい、遠距離の視認が可能になる。しかし、エアガンにおいてはスナイパーライフルであっても通常のエアガンと飛距離はさして変わらない。高倍率の機能は狙いを定めるといったよりも索敵に用いることが多くなり、サイティング時は低倍率を使用することが多い。また、サイティング時は片目を閉じることにもなり周囲の状況を把握しにくくなるので、CQBのサイティングには適さない。スコープは倍率が高いほど長く重いので装備することでエアガン自体も重くなる。アサルトライフル用の2~4倍の低倍率のスコープもあり、これであればかさばることもない。スコープに記載されている「3-9×32㎜」といった数字は”3-9”が3倍から9倍の倍率の幅になり、”32㎜”がレンズの口径の幅になる。
高倍率スコープ
スナイパーライフル向けのスコープになる。全長が長いのCQBタイプの銃には合わない。
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低倍率スコープ
アサルトライフル向けのスコープになる。TrijiconACOGタイプは4倍と低倍率でドットサイトも付いており、CQBでも対応できる。
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ドットサイト・ダットサイト(dot sight)
光る点(ドット)を光学機器内のレンズに映し出し、それを標的に合わせてサイティングする。 CQB向けのサイトになり、スコープと違いドットを標的に合わせるだけで素早く狙いを定めることができる。ドットは常に光っているので暗くても狙いを定めることが可能になる。基本は無倍率になるが、2~4倍と低倍率のサイトもある。ドットの色はグリーンかレッドかを選択できるものが多く、自身が視認しやすいを方を選ぶといい。電子機器になるため、ドットは電池駆動になるので、残量を把握していないと突然消えることがある。
スコープのような筒状のチューブタイプと、外装を持たないむき出しのレンズにドットを映すオープンタイプの二種類がある。チューブタイプは耐久性が強く、オープンタイプは弱い。どちらも至近距離でBB弾を被弾するとレンズが割れることがある。ドットサイトはアサルトライフルからSMG・PDW、ハンドガンまで幅広い銃で使用できる。
チューブタイプ
VERY100正規版 ドットサイト HD30M3 レッド / グリーン ドットサイト ダットサイト 照準器 規格12.2cm 35mm
オープンタイプ
Very100正規品 オープン式 ライフルサイトスコープドットサイト ダットサイト 照準器 20mm 対応 レッド/グリーン
マイクロミニサイト
ハンドガンにも装着できるミニサイトになる。ハンドガンの場合は装着できるものが限られているので気を付けて欲しい。
ホロサイト(Holo sight)
アメリカのEOTech(イオテック)社が開発したホログラムを用いたサイトになる。サイティングや機能はドットサイト変わらないが、レーザードットを特殊な方法でレンズに投影している。ドットサイトに比べ、クリアな視界が確保でき、斜めからのサイティングにも優れている。多少の汚れやレンズの破損でも使用することができる。特殊な技術を用いているホロサイトは現在EOTech、Vortex Opticsの2社からしか出ておらず、日本で売られている輸入品の価格は5万円以上とエアガンで使用するには大変高価になっている。数千円で売られているホロサイトはレプリカになり、機能はドットサイトと変わらないので、その点、気をつけて欲しい。
ブースター・マグニファイア
ドット・ホロサイトの後ろに装着するスコープ。ドット・ホロサイトは無倍率になるため、ドット・ホロサイトの後ろに倍率があるスコープを装着することで交戦距離に応じて使い分けができる。ワンタッチでマウントが切り替えられる。
レーザーサイト
レーザー光線を照射して標的に当てることでサイティングするサイトになる。暗闇でも正確なサイティングができ、即応性が早く夜間やCQBなどで用いられることが多い。しかし、レーザー光線は目に直接照射すると視力障害を起こす危険があり、日本のほとんどのサバゲーフィールドでは使用を禁止している。アクセサリーとして装着するのは問題ない。
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ナイトスコープ
夜間や暗所でも視界を得ることができ、且つ光を発しないので敵に気づかれることもない。ナイトビジョンはゴーグル式だが、ナイトスコープはスコープを除いた時のみ暗視装置として機能する。
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購入前にエアガンのレールシステムを確認しよう
これらの光学照準器が全てのエアガンに装着できるわけではない。エアガン・銃にはレールシステムという、アクセサリーを装着できる拡張システム(RAS)がある。ピカティニーレールといわれるものが最も一般的で、M16・M4系のエアガンを始め最近のモデルにはほぼ付いている。しかし、AK47といった昔のモデルやショットガンやハンドガンは付いていないケースもあるので、購入前にお持ちのエアガンの対応有無を確認しよう。また、最近はM-LOK、KEYMODといった新しいRASも出てきているので気を付けて欲しい。