DMR(マークスマンライフル)とスナイパーライフルの違い

DMR(マークスマンライフル)とスナイパーライフルの違い
US Marine

最近よく聞く、マークスマンライフル。正式名は”Designated Marksman Rifle”、略してDMRと呼ばれ、日本語だと「指名選抜射手ライフル」を意味します。FPSゲームでもDMRという分類で登場し、アサルトライフルよりも長い射程と威力で重宝する人も多いでしょう。しかし、長射程、高威力と言えば、スナイパーライフルも一緒。このライフルの違い、メリットはなんなのでしょう。

狙撃銃は長距離の標的を一発で仕留めるために開発された銃

軍用の狙撃銃は一般的に800m以上の長距離狙撃に特化する形で開発製造されたライフルになります。基本は7.62mm口径以上になり、最近は威力の高い338ラプアマグナム弾や対物ライフルと同じ12.7mm弾が主流になっています。長距離狙撃は一発で標的を仕留めることが求められるため、その前提でスナイパーライフルはボルトアクションかセミオートの単発式になり、フルオート射撃はできず、接近戦には対応できません。マガジンの装弾数も多くて5発ほどです。またスナイパーになるには専門の訓練と高い技術、経験が必要です。

アサルトライフルから発展した中距離射程のDMR

HK417をベースにM110A1マークスマンライフル
HK417をベースにM110A1マークスマンライフル(Photo US Army)

DMRは500~800m程度の中距離射撃に対応できるできるライフルになり、射程500mほどのアサルト、射程800m以上のスナイパーライフルの間を埋めるライフルとして開発製造され、射程に関してはスナイパーライフルに劣ります。基本的にはアサルトライフルを持つ歩兵分隊と共に行動し、ライフルマンを少し後方から支援すなど、海兵隊では分隊支援火器としても使用しています。DMRには射撃の上手い兵士が選ばれますが、スナイパーほど高度な訓練は必要としません

またDMRはスナイパーライフルとはことなり、専用に開発されたものではなく、5.56mm口径のアサルトライフルをより強力な7.62mm口径に発展されたものがほとんどで、最初からDMRとして開発された銃はほとんどありません。代表的なDMRというとH&K社のHK417とFNハースタル社のSCAR-Hがありますが、これはどちらも5.56mmのアサルトライフルを発展させたものでHK417はHK416、SCAR-HはSCAR-Lをベースにしています。

スナイパーライフル違い、連射も可能でアサルトライフルと同様に扱え、接近戦にも使え、且つ、市街地戦など、交戦距離の短い戦場ではスナイパーライフルと同じ用に狙撃銃としても使える万能ライフルになります。

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